中小企業関連の補正予算案を閣議決定~ものづくり補助金が大幅増~
令和元年12月に令和元年度の補正予算案が閣議決定されました。中小企業庁より地域・中小企業・小規模事業者関連の予算案が公表されました。中小企業が抱える「経営者の高齢化」「人手不足」と今後も慢性的に抱える課題を重視した取り組みになっています。更には働き方改革や社会保険適用拡大、インボイス導入など相次ぐ変更への対応も考慮しています。
事業承継・再編・創業等で新陳代謝の促進
事業承継を契機とした生産性向上や経営資源引き継ぎ型の創業、事業承継時の一部廃業を支援に盛り込んでいます。また、事業承継時に経営者保証を不要とする新たな信用保証メニューの創設や、専門家の確認を受けた場合に保証料を減少させる支援もあります。
生産性向上・デジタル化
働き方改革やインボイスなど法制度変更への対応による後手になりがちな生産性向上施策を継続的に支援します。毎年恒例となったものづくり補助金やIT補助金、小規模事業者持続化補助金を一体運用する内容です。また、AI導入を支援する多面人材の育成や普及も行います。予算額が令和元年補正3,610億円となっていますが、単年ではなく複数年にわたる予算と考えられます。
地域の稼ぐ力の強化・インバウンド拡大
地域経済を発展させる企業を重点的に支援し、イノベーションによる新事業展開を促進します。大企業の中堅人材による地方での起業や中小企業への就職を後押しし、生産性向上を図ります。地域や社会課題を解決するビジネスモデルや地域における創業も支援します。
経営の下支えや事業環境の整備その他
マル経融資を含む日本政策金融公庫による政策金融として205億円もあります。昨年日本を襲った台風被害からの復旧・復興や強靭化対策として令和元年度の補正として375億円の予算があります。
毎年3月ころから動き始めます。中小企業庁などのホームページで募集の発表がありますので、情報収集には注意しておきましょう。
※当記事は2020年1月掲載のものとなります。今後、法令・条例により内容が変更となる場合がございます。
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