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パートから正社員になった場合の有給休暇

パートから正社員に引き上げた時

 社内にいい人材がいて、パートタイマーで働いていた方を正社員にして是非長く働いてもらいたいと考えた時、パート本人からフルタイムで働けるようになって正社員を希望した時等、パートタイム労働者から正社員に引き上げる理由は様々です。その場合は今まで働いていた期間とこれからの身分との関係で年次有給休暇の扱いは変わるのでしょうか? 今まで保持していたパート時代の有給休暇日数は引き継がれるのでしょうか?
 パートタイマー労働者の有給休暇は比例付与で週の所定労働日数や年間の働く日数で変わります。パートタイマーで働いている途中で正社員に切り替わった時は有給休暇の付与日数はどう変わるでしょうか?

年次有給休暇付与日数の考え方

 年次有給休暇付与日数を計算するポイントは勤続年数と付与する日(基準日)の雇用契約内容です。
 まず勤続年数ですがパートとして雇用した日から通算して考えます。毎日勤務でなくとも勤務時間数が短くとも、継続して働いていれば雇用契約の最初の日からが勤続年数になります。パートとして雇用された日から6か月後、1年6か月後と付与する日(基準日)が到来し、基準日に締結している契約により付与する日数が決まります。注意が必要なのは、いったん白紙に戻して正社員になった時点から改めて6か月後に10日を付与する取り扱いは正しくないことです。

正社員に切り替えた場合の例

 週3日勤務パートタイムの方が週5日勤務の正社員に変更した場合、3年6か月目に正社員になった時は正社員用の有給休暇日数の14日が新たに付与されます。
 また、3年7か月目に正社員になった時は切り替え時に付与し直すのでなく、パート時で直近に付与されている日数のままで、次の基準日の4年6か月目に新たに16日が付与されます。パート時代の未使用日数分は翌年まで繰り越されます。
 雇用契約内容が変わると労働条件も変わりますので雇用契約書に年次有給休暇日数も明示しましょう。

 

※当記事は2019年2月掲載のものとなります。今後、法令・条例により内容が変更となる場合がございます。

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